畝尾都多本神社

橿原市木之本町114 ゼンリン


鳥居

交通案内
近鉄耳成山駅 南へ20分


祭神
啼澤女命



神社の風景、正面は摂社の八幡神社



由緒

 式内社。
 啼澤女命の神について古事記に、伊邪那美神が火の神を生んでみまかったとき、伊邪那岐神は悲しみ、「愛しき我が那邇妹の命を、子の一つ木に易へつるかも」と謂りたまひて、 乃ち御枕方にはらばひ、御足方にはらばひて哭きし時、御涙に成れる神は、香山の畝尾の木の本に坐して、泣沢女神と名づく」とある。 地名説話は殆ど信用できないのと同じで、神名説話も同様に信用できないのであろうが、これ以外にはなかなか神社の祭神や由緒について残っている資料はない。 式内社の研究の志賀剛氏は、上代には、この辺はじめじめしており、水荵[なぎ]が生えていたので、ナギ沢と言ったとの推測である。 泣女は喪主に代わって泣き悲しむ女で、半島には現在もその風習が残っている。
 高市皇子を悼んで檜隈女王が「哭沢の神社[もり]に神酒[みわ]すゑ祈れどもわご王[おおきみ]は高日知らしぬ」と詠んだ句が万葉集にあるが、 これは持統10年(696年)の事であり、この頃には、祀られていた神社である。



お姿
  天香山の西麓に鎮座。本殿がなく、玉垣で囲まれた中の空井戸を御神体とする。それだけに杜が豊かである。


御神体を囲う玉垣



お祭り
例祭 9月下旬日曜日


摂社 八幡神社  稲荷神社
 

大和の神々
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