三輪神社
奈良市疋田町 mapfan

神奈備山遠景と遠くの三輪山

交通案内
近鉄奈良線菖蒲池駅 南東1km



祭神
大物主大神



由緒
 『神奈備大神三輪明神』には村社磯城郡三輪明神の分祀とあり、大物主大神を祭神としている。 境内には説明板もなく、従って創建年代も不詳。

高津和夫著『記紀に記された大和北西部の地域に関する風土的研究考察』によれば、 鎮座地以東が平城京であり、まさに鳥居の前の字は京内、手向けや魔よけの神社であり、元々は山口社だったと言う。

 当地は奈良晒し生産の一つの中心地であった。近くの蛙股池には綾女橋がかかっている。蛙股は神社建築などにも見えるが、この池もよく似た形をしている。菖蒲池神社も鎮座。綾女は弁才天で織姫。
 江戸初期に建立された常福寺に伝わる文化十四年(1817年)の『植村家の系図』によれば、「上の城跡(常福寺の場所)に村号無。奈良晒しの一疋の疋の字を村号とす。」と記されているそうだ。元禄の頃には疋田の名が出てくる。

 奈良晒しは倭文の麻を神衣に紡織し官貢したのが始まりと言う。当地はミガキ砂になる良質な白土の産地でもあり、春日若宮のおん祭に利用されている。御旅所に敷く。この砂と井戸水で晒すのである。倭文神は当麻に本社があるが、ここにも疋田がある。

二の鳥居と拝殿


お姿
 遠目からでも神社の神奈備山がよく見える。地図で見ると疋田町の区域は飛び地風に飛び出しているのはこの神奈備山丸ごとを疋田町域としている故である。余談だが、新庄町の疋田区域も飛び出しているように見える。
 神奈備山は神社などの私有地で全山立ち入りが出来ない。頂上を見てみたいとは思うが登る道はないようだ。照葉樹林中心の雑木林で、僅かに神社付近に杉の木が植えられているように見える。

 社域はよく清掃されており、瑞々しい清冽な雰囲気が漂う。 大神神社と同じように本殿はなく、拝殿の向こうは鳥居を経て、他方は築地塀に囲まれている神域で、杉の巨木が神木である。注連縄がしてある。

神域への鳥居と神木



お祭り

神域内

大和の神々
神奈備にようこそ