九頭神社

奈良県宇陀市大宇陀牧320 its-mo


鳥居


交通案内
近鉄榛原駅からバス大宇陀、ここから大宇陀町営バスで大蔵寺まで、さらに南東へ1.5km歩く。


祭神
 九頭大神


由緒
 創祀・由緒不詳。久須斯神を建御名方神として祀る。
 覚恩寺の鎮守。この寺の由緒は不詳だが、平安時代の木像薬師如来像や鎌倉時代の阿弥陀如来像を安置する。薬師如来像は近くにあった法楽寺の本尊だったと云う。

『吾妻鑑 腰越状』から
 義経身体髪膚を父母に受けて、幾時節を経ず、故頭殿(源義朝)御他界の間、みなし子となりて、母の懐中に抱かれ、大和国宇多郡龍門の牧に赴きしより以来、一日片時も安堵の思いに住せず、甲斐なき命の許に存りといへども、京都の経廻難治の間、諸国に流行せしめ、身を在々所々に隠し、辺土遠国を栖となして、土民百姓等に服仕せらる。

 どうやら常磐御前の生まれ故郷だったようだ。


社殿

『平成祭礼データ』
 参拝のしおり
 当社は、宇陀郡大宇陀町牧に鎮座しており、建御名方神(久須斯神)をお祀りしている旧村社。
 境内社は天押雲神社(天押雲根命)と春日神社(天児屋根命)大山祇神社(大山祇命)である。境内地の南側地続に、覚恩寺跡がある。小さな堂宇と、石造十三重塔があり、国の重要文化財に指定されている。当社の東南方に「今城」という城跡があり南朝方の牧氏居城であったと伝えるが、当社は覚恩寺の鎮守、城郭の鎮守として祀られていたのでないかと考えられる。
以上


白塗りの本殿 白竜を思わせる。

お姿
 神域の木々は周辺との際だった違いを見せているのは大抵の神社がそうだが、山また山の中でもやはり異彩をはなつ。 本殿は白塗りであり、このような神殿を見るのはめったにないこと。


お祭り
 10月16日 例祭

 

参考書 『奈良県史5』、『寺院神社大事典 大和紀伊』

大和の神々

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