春日神社
奈良市針町1391 mapfan



祭神と摂社、祭神


天兒屋根命
摂社
御霊神社「井上大皇后」
琴比羅神社「蛭子神、招福の神」
龍王神社「善女瀧王」
津島神社「牛頭天皇」
八幡神社「應神天皇」
恵美須神社「蛭子命」
若宮神社「天押雲根命」
厳島神社「市杵嶋姫命」
太神宮「天照皇大神」

春日神社全景


由緒 平成祭礼データから

大字針の鎮守、春日神社は村の中央にある。奈良春日神社の第三殿、河内国枚岡の神で藤原氏の祖神とされる天児屋根命を御祀りしてある。この神がどうした経過をたどってここに祀られたかは詳しく判らない。
 今より800年の昔、藤原時代の末仁安の頃、針庄は興福寺領であった記録がある。
 鎌倉時代の嘉禎2年(1,236年)9月の文書には春日大社の荘園として針庄の名が見えている。当村は古くより奈良の興福寺や春日大社の領地であり、その関係で村の鎮守として春日大社を祀られたと考へられるのである。
 永享8年(1,436年)の大東家文書にも春日社の「夕御供料所」の中に「針庄、染田庄」等が見えている。針観音寺所蔵の大般若経は元は当春日社にあったもので、南北朝時代に書写されたものであるが、その経巻の内に異筆で「応永11(1,404)年甲申正月18日ヨリ社頭之桧皮葺テウノハジメ、社頭桧皮葺応永11年甲申正月18日始、同3月21日棟ツツミオハル、」と書かれている。之は当春日神社が室町時代の初期、応永11年(564年前)既に立派な桧皮葺の社殿があり、この年葺替が行われた事を記すものである。
 当春日神社については、古い記録はこうした断片より外に無いが、このわづかな記録から古くより立派な社殿で祀られ、奈良春日大社と深い関係があった事は充分うかがえるのである。
 今の社殿は1間社春日造桧皮葺で棟札によると、寛政12(1,800)年9月29日改築されたもので、大工は水間別所村の武兵衛、杣川村安八の両人となっている。

春日神社本殿

たたずまい

 針の集落の北側の小山を背にして南面して鎮座している。 都祁の各神社はおしなべて手入れが行き届いており、掃き清められているのは清々しい。 夕刻近くの土曜日に参詣したのだが、物腰の柔らかい世話人の方が丁寧に掃除をされていた。
 小山の頂上に龍王神社が鎮座している。小祠だが、威厳を感じさせる。 祭神は善女瀧王と記されているが、神社の名から見るとおそらくは善女龍王のことであろう。 この神は竜神であり、善如竜神、白竜大神、竜王大神、善女竜王、和多都竜王、竜頭大神、乙羽龍神、諏訪龍神、伊勢白竜大神の名を持っている。 奈良県では吉野郡西吉野村阪巻に鎮座する明石神社に和多都竜王の名で祀られている。
 都祁から布留方面へ行くと桃尾の滝があるが、その滝の前には白竜大神と彫られた石柱がたっている。
 布留の地関係で言えば、京都伏見の伏見神寳神社の摂社に布留社があり、白菊大神、白髭大神、白竜大神を祭神としている。
 伏見神寳神社の神寳とは、十種の神寳を意味する。物部、石上神宮、布留などの古い信仰のルーツに迫るキイは意外や伏見神寳神社と布留社、竜王がかぐわしくにおう。

龍王神社

お祭り

4月10日 1日間 春祭り
7月 8日 1日間 夏祭り(夏神楽)


神奈備にようこそ