下部神社 都祁吐山
奈良市都祁吐山3957
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恵比須神社の鳥居




交通

 榛原と針インターをつなぐバスで吐山下車

祭神

彦八井耳命 配祀 應神天皇 合祀 天兒屋根命


由緒

 元々は現在地より東南東800mの小字「オリエ」に鎮座していたが、現在地の春日神社に合祀され、名は下部神社を引き継いだ。シモベの訓があるが、地元の人はオリベと呼んでいるように聞こえる。

 旧社地は今でも神聖視されており、背後の山頂には磐座状の巨石群があると『日本の神々4』に記されている。磐座状とはどのような形なのか、次回参詣時には登拝したいもの。
 式内小社。前掲書によれば、下部神社は星川臣の氏神だったと言う。都祁には秦氏や多氏も居住し、現在の祭神は多氏の祖神となっている。

 祭礼等には摂社の恵比須神社が重要視されている。  

下部神社の本殿


お姿

 下部神社を発見と思い、摂社の恵比須神社に参詣した。てっきり本社を思わせる立派な木々も豊でよい神域のように思えた。そこを出て少し歩くと本社があってこれが下部神社と判った。いささか身勝手な人々がいて騒々しく動き回っていたので、せっかくの下部神社の雰囲気がだいなし。

 写真を写そうと待っていた所、本殿の鳥居の前からやっと人が消えたと思い、シャッターを押したが、残念、また入り込まれたのでした。従って、鳥居の写真はなし。

恵比須神社の本殿の竜虎
 

お祭り

例祭 11月 23日
恵比須神社例祭  4月23日

下部神社の長い参籠所


平成祭礼データ

 下部神社はもと吐山の東南部、字「おりい」に祀られていた。社殿の裏山の屋根には、岩石が壘々と重なり、里人が「いわぐろ」と呼んでいる場所がある。これは「いわくら」と思われる聖域で、当地方によく見られる古代信仰の霊地である。

この地に星川氏が、神武天皇の皇子、都祁国造の祖である、神八井耳命をお祀りして、氏神としたと思われる。

明治40年2月6日、現在地字「くさお」の春日神社の境内に遷され、同社の祭神天之児屋根命を合祀したのである。

下部神社は延喜式神名帳に所載されている由緒ある神社で、昭和20年12月22日県社格として認められたのである。

合祀された春日神社は、吐山庄が興福寺唐院領なるをもって、弘治2年吐山日向守光政の勧請で、天之児屋根命を吐山の総社として、祀ったのである。
以上

 『平成祭礼データ』、『日本の神々4』

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