甲神社

奈良県吉野郡大淀町今木367 地図


鳥居と拝殿と


交通案内
JR和歌山線吉野口駅 南東1.5km


祭神
大己貴命、月讀命、素盞嗚命、保食命


由緒
 古来、入鹿大明神とも称し、神体も三神像のほか蘇我入鹿の甲と鎧を祀ると伝える。
 蘇我入鹿は皇統を脅かしたということで乙巳の変で殺されたのであり、罪なくして殺された訳ではないので御霊信仰の対象外、橿原市にも入鹿神社があり、三重県には七保神社に祀られている。この神社では祭神にはなっていないが、縁の物だ置かれているとの伝承がある。それ以外に首が飛んできた云々との伝承を持つ神社もある。『日本書紀』史観ではない民衆からの支持が大きかったのかも知れない。

 摂社は本殿の右側に伊勢神社、左側に春日神社。

本殿正面


お姿
 西向きに鎮座。
 本殿の左側に森へ入る場所がある。深く森厳な雰囲気でまさに吸い込まれそうな聖地。

 神社の西側150mに坂合黒彦命の古墳がある。宮内庁管轄。允恭天皇の皇子。『古事記』には、境の墨日子の王とある。衣通の郎女の兄にあたる。同母弟に雄略天皇がおり、眉輪王とともに葛城の円大臣の家に逃げ込み焼き殺されている。眉輪王と骨を選び分けることができず、一つの棺に入れて新漢(いまきのあや)の槻本の南の丘に合葬したと『雄略紀』にある。

本殿



お祭り
例祭  10月 10日

坂合黒彦命の古墳

参考書 『寺院神社大事典』『大淀町史』


大和の神々
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