久須斯神社

吉野郡吉野町三茶屋ミツヂャヤ143 its-mo


鳥居


交通案内
近鉄吉野線大和上市からバス 窪垣内下車 北へ3.5km 小名川の近く。


祭神
 大水上神、久須之神、天照國照日子火明之神


由緒
 創祀・由緒不詳。久須斯神を祀ると云う。『吉野町史』によれば、九頭神と同義で、水神、河神とする。

 一方、社頭説明では少名毘古那神としている。 クズ神が元来水神であるだろうことは、その立地分布から推測される所である、また少名彦名神も大地国土の神である大国主神とペアで国造りをしたと云うことは、土と水とで水耕栽培の稲作が成立する所から、水神である。この神は高皇産巣神の掌から落ちてしまったと云う、こぼれ落ちたのなら水、また薬神であるのは、鉱脈の間を流れてきた水には微量な金属分が含まれており、効能があった水もあったのは現在の飲む温泉水の存在でも言えること、同時に朝露となって葉の上できらきら光っている水滴には神が宿っているように感じた人も多いのではないだろうか。


社殿

社頭掲示 久須斯神社と三茶屋の集落


 この神社は久斯之大神を祀る三茶屋集落に住む人々の氏神です。大井の大水上之神と笛吹の天照国照日子火明之命の二柱を合わせて祀って、俗に三社大明神と呼ばれています。

 久斯之大神は少名毘古那神とも呼ばれ、大国主之神とともに国造りをした神とされています。また、古来より医薬の神とも、酒造りの神としても信仰されています。

 この神社の前を通る餅は伊勢街道と呼ばれ、伊勢参詣の人々が往来した古い街道で、それを示すように、社前には文政十三年(1830)の銘がある大神宮おかげまい詣りの石灯籠が建てられています。

 また、この神社がある三茶屋の集落は、東西に走る伊勢街道と、南北に通じる宇陀・吉野を結ぶ街道の交差点に位置し、古来より交通の要衝として発達したところです。かって、この集落内に上茶屋、中茶屋、なかやと呼ばれる三軒の茶屋があって、紀州徳川候が参勤交代のおり、ここで中食をとるところと定められていたことから、三茶屋と呼ばれるようになったといわれています。
     吉野町文化観光商工課


社殿(神明造一間社)

お姿
 遠目からでも神域の杜らしい様子がよくわかる。 境内は大きい杉の木々が聳えており、石積壇上の朱色の本殿とのコントラストが面白い。


お祭り
 10月25日 例祭

 

参考書 『奈良県史5』、『吉野町史』
物部氏ホームページ

大和の神々
神奈備にようこそ