伊夜比神社
石川県七尾市能登島向田115-26 niftymap


鳥居


交通

JR七尾駅から能登島バス向田宮前下車



祭神

大屋津媛命、天照大神、豐受大神、應神天皇、神功皇后、伊弉册命、菊理媛命 配 菅原道眞



由緒

 能都郡の式内社十七座のなかの同名社に比定される。
 天平二十年(748)越中守大伴家持が出挙の視察に能登とを巡行した時、能登島を見ながら歌った旋頭歌に
 万葉集巻一七 鳥総立て 船木伐るといふ 能登の山 今日見れば 木豆繁しも 幾代神びそ
 がある。「鳥総を立てる」ということは、伐った切り株にその木の頂上の枝を挿して木の霊を祀る儀礼であるが、このような歌が歌われる所からも、能登島は船木材の産地であったことがよくわかる。

 当社の祭神は大屋津姫命である。紀州の伊太祁曽神社の五十猛命(大屋彦神)の妹神として全国に樹種を播いた神で、紀州の大屋津姫神社に鎮まっている。船木の神である。
 この大屋津姫命であるが、社名からは伊夜姫である。伊夜彦の伊は偉大などの敬称と見れば、弥彦と同じこと、即ち大屋の大も敬称である。おすずみ祭はまさに伊夜姫神が越後の男神である弥彦神を呼び寄せて、年に一回の逢瀬を楽しむ祭事である。


拝殿(三間二面の流造、軒唐破風)



お姿

 能登島は袋島とか蝦夷島とも呼ばれていた。東西14km、南北7kmの島である。神社は通称八幡山の麓に鎮座、当初は現地より南東1kmのヤミないしはイヤミと呼ばれる山中にあったという。


東面する本殿(覆屋内、一間社流造)


準備されている山車

お祭り
  7月 最後の土曜日 おすずみ祭

 あらかじめ神社の東方500mの崎山の干場に高さ30mの巨大な柱松明を立てて火を放つもので、その火焔は10km離れた所からも見えると云う。越後の男神を呼ぶのであるが、佐渡の神という古老もいるという. 。度津神社の五十猛命であり、弥彦神社と同じ神であろう。


おすずみ祭の松明が準備されている。


おすずみ祭の神事
山車が松明の周りを廻る。21時頃


おすずみ祭の神事  神火を遷す  21時半頃


おすずみ祭の神事  若者数十人が火を持って乱舞する。


燃え上がる松明 21時45分から10分間程度で倒壊。


翌朝の消火作業 夜中の0時でも燃えていた。

 

『平成祭礼データ』、『日本の神々』、『式内社調査報告』

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