曽枳能夜神社
出雲市斐川町神氷823 its-mo



神社(左隅)と神名火山


鳥居

交通
山陰線直江駅 南3km



祭神
伎比佐加美高日子命 合祀 伊邪那美命、速玉男命、予母都事解男命
摂社
 韓國伊太弖奉神社「素戔嗚命 配祀 五十猛命」

 出雲大社御分霊社「大國主命」
 釜神社「猿田彦大神 配祀 磐長姫神、鹽土老翁命」


拝殿

由緒
 『出雲国風土記』には仏経山の神名火山を説明している。「郡家の東南三里一百五十歩なり。高さ一百七十五丈、周り一十五里六十歩あり。曽支能夜沙に坐す伎比佐加美高日子命の社、即ち此の山の嶺にある。故、神名火山と云ふ。」とある。

 合祀の三神は近隣の熊野神社の祭神。主祭神の伎比佐加美高日子命は当地(古名はキヒサ)を見守った高照る日の御子と云う意味で、『古事記』垂仁記の国造家の祖先岐比佐都美も同じ意味であろう。

 延喜式神名帳にも記載の神社である。


本殿 背後に五十猛神を祀る摂社が見える。

 同じ社の韓国伊太奉神社は現在摂社として鎮座。


韓国伊太奉神社

お姿
 神名火山の嶺に鎮座とあるが、これは奧宮のこと。里宮が此処であり、里宮が本社とされるようになっている。神名火山は江戸時代に仏教に帰依した領主が仏経山と改称、東に高瀬山、大黒山と連なり、まとめて南山と云う。古代出雲の謎を秘めている山系である。

 参道の横に磐座が置かれている。神魂伊能知奴志之命を祀る。氏神の伎比佐加美高比古之命の御祖神にして延命長寿の神である。出雲大社遙拝石と伝わる。


神魂伊能知奴志之命


お祭り
 10月 19日  例祭

『平成祭礼データ』lから

 (社頭掲示板)
 曽枳能夜神社祭神、伎比佐加美高日子命、式内社である。 出雲風土記 神名火山の条に「曽枳能夜神社に坐す伎比佐加美高日子命社、即ち此の山の嶺に在り、故に神名火山と云う」と見ゆ。
 祭神 伎比佐加美高日子命は、この地方(キヒサの里)の首長神であり、出雲大神の祀主である。
 古事記 垂仁天皇の条に見える「出雲国造の祖、伎比佐都美と同神であり同条に云う「石クマの曽の宮」は当社である
 以上

参考 『神国島根』、『式内社調査報告』

出雲の五十猛命
五十猛命ホームページ
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